孫ポジ課題とは何か 〜“皆でやるもの”の切れ端〜
こんばんは!MI起業家ごはんです。
先日のブログはアズラエルさんのお陰もあってか色んな人から連絡をいただきました。
コメントいただけるのは嬉しいですね。励みになります。
私の場合はハゲじゃなくておでこが広いだけですから心配ご無用です。
ちなみに上の画像の元ネタは前回のブログをご覧いただけるとわかります。
昨日は01boosterのメンターの方に3時間もつきっきりで課題・仮説・検証のやり方を教わりました。代わりにと言ってはなんですが、一昨日の講義で教わったことが何も頭に入っていなかったということをお伝えしてきました。(本当にごめんなさい)
さて、今日書いていくのは先日の孫ポジション課題(孫ポジ課題)と地域コミュニティの関係についてです。
孫ポジ課題のおさらいをしましょうか。
孫ポジとは
・本人にとってはちょっと大変なこと
・他の人にとっては簡単に解決できたり、楽しんだりできること
・やってあげた方、やってもらった方、両方が嬉しいこと
・孫ポジ課題を通して人の繋がりができること
・本人とやってあげる方にとって、お金で解決するほどのことではないもの
私の作った言葉なのでググっても出ません。あと20回くらいはこれ書くので、あなたもきっと覚えられますよ!
この孫ポジ課題が今までどのように解決されてきたかを江戸時代まで遡ってみましょう。
◼村八分から見る江戸時代の互助
村八分、という言葉がありますね。
これは冠・婚・葬・建築・火事・病気・水害・旅行・出産・年忌の10種類のうち、火事・葬を除く8種の交際を絶つことです。
なぜ2種(葬式・火事)だけが取り残されるのでしょう?
◼火事のケース
「お父ちゃん、隣の家燃えてるよ」
「ほっとけ!あいつの家は皆で無視するんだ!」
はよ消せ!村一面焼け野原になるわボケ!!
◼葬式のケース
「父ちゃん、隣の家のお兄ちゃん、死んじゃったんだって。」
「そうか、可哀想だなぁ。」
隣の家
「うぅっ…兄ちゃん…」
「もうちょっとお別れしたいからあと3日待とう」
「あんまり深く穴を掘るとかわいそうだ。浅めにしておこう。」
はよ深く埋めろ!臭いし病気が出るわボケ!!
おわかりいただけただろうか。
そう、村八分のうち残った火事・葬式の二種類は
“すぐに皆でなんとかしないと全員に不利益が出る”
ことなのです。
残った8種を見てみると冠・婚・建築・病気・水害・旅行・出産・年忌は誰も手助けしなくてもなんとかなることですが、対して葬式と火事は村が一網打尽になってしまう恐れがあります。
ちなみに冠は成人式のことです。
ということは裏を返せばですよ。
他の8種類は皆でやらなくてもなんとかなる仕事なのです。*1
でも人がいたほうがラクだったり良かったりしますよね?
家を修理するのにおじいちゃんしかいなかったら困るし、出産にはベテランのお母さんがいたらありがたいし、病気の時は仕事に出る自分の代わりに見ててくれる人がいたら安心ですよね。
当時はこういった、“家単位では手に余るが、村単位でやればできること”を皆でやりました。
◼技術の進歩・経済発展がもたらした外部化
時代は変わり、だんだんと“村単位でやればできること”は外部化されていきました。
経済が豊かになっていくにつれて、医者を呼べるようになったり、病院ができました。お伊勢参りへ行くのも長い旅路、一人で歩くのは危険なので村の人達と向かいましたが、公共交通機関の発達により皆で行く理由は特段なくなりました。
トイレのトラブルもクラシアンがやってくれます。呼んだことないけど。
“皆でやればよかったこと”はそれそのものの進歩と経済発展により、どんどん“お金を払って解決すること”に変わっていきました。
もう少しわかりやすく伝えると、
“アイツ風邪ひいたくさいから山で薬草取ってくるわ”と言っていたのが、“病院連れてってやるか”に変わったのです。医療が誰にでもできるものではなく、庶民の手から離れたのです。
蛇足ですが、この逆が発生しているのはDIYです。建築の分野ではリフォームを全部自分でやっちゃう人もいます。お世話になってるhanabarのご夫婦のことです。
話しを戻しましょう。どんどん皆でやっていたことが外部化されました。
「皆でやっていたこと」を書いた一枚の紙からどんどん切り取ることを思い起こしてみましょう。
では一方江戸時代。
何が違うのかというと、現代社会は“お金を払えばできること”を一個一個をスパッと切り取っていったため、
“皆でやっていたから気にならなかったこと”のカスが残ってしまうのです。
本当に必要なことはお金になるのでどんどん切り取られていったのですが、
取り残されてしまったことがあるのです。
それが“孫ポジション課題”です。
もう一度おさらいしますね。
孫ポジとは
・本人にとってはちょっと大変なこと
・他の人にとっては簡単に解決できたり、楽しんだりできること
・やってあげた方、やってもらった方、両方が嬉しいこと
・孫ポジ課題を通して人の繋がりができること
・本人とやってあげる方にとって、お金で解決するほどのことではないもの
◼孫ポジ課題を解決するには何が必要なのか
さて、もう一つ先述した言葉を持ってきます。
“家単位では手に余るが、村単位でやればできること” を皆でやりました。
そう、お金で解決して残ったカスは人間の群れの単位によってその解決が決まるのです。
家事は一人より二人でやると効率的。
子育てはおじいちゃんおばあちゃんまでいれば安定する。
葬式は親族にまで手伝ってもらわないと手が回らない。
といったことです。
ちなみに私のひいばあちゃんが亡くなったときは地域の人が総出で出てきました。
こんなに要るか?と思ったのが正直なところですが、私達に「いいからお客さんとこ行ってきない」「こっちは任しておいて」なんて言っていただいていたのが心強かったですね。
様々な側面で地域コミュニティを作る試みがなされていますが、
私が大事だと考えているのはコミュニティそのものではなく人と人の間で
“ギブがストレスなく成される関係”
にあると考えています。そういう意味ではpolcaはとっても素敵なサービスだと思っています。
人間は誰かを助けることで、後で助けてもらえることをDNAレベルでインプットされています。鶴の恩返しなんて昔話もありますしね。
さて、今回は少し長くなってしまったのでここまでにします。
次回は“孫ポジション課題”についてもっと詳しく掘り下げて、
“孫ポジ課題”がなぜ解決されないのか、どうすれば解決されるのかについて書いていきたいと思います。
ここまで読んでいただいた皆さんへ、ハバナイスウェンズデー♪